こんにちは!Kahoです。
タイのフォトジェニックな場所が大好きで、娘を連れて撮影を楽しんでいます。
毎年10月頃にタイで行われる「キンジェー」ってご存知ですか?(太陽暦9月1日~9日まで)
キンジェーは、主に中華系タイ人によって行われる毎年恒例の行事です。
この期間は菜食に徹するという菜食週間・ベジタリアンウィークです。
今回は、キンジェーの起源や歴史と、タラ―トノイで行われているお祭りのご紹介をします。
キンジェーの起源と歴史
キンジェーは、毎年10月頃(太陽暦9月1日~9日)9日間にわたり、菜食に徹するというベジタリアンウィークです。
主に中華系タイ人によって行われる毎年恒例の行事でタイ全土で行われます。
「キン」はタイ語で「食べる」、「ジェー」は中国語が語源で「齋(=菜食)」という意味です。
この期間には、肉や魚だけでなく、卵や牛乳などの動物性の食品や、ニンニクやラッキョウなどの「五葷(ごくん)」と呼ばれる、においが強く精力をつけると言われる野菜、そしてアルコール類の摂取を控えます。
キンジェー中は、タイの街中に菜食の食品がたくさん並びます。
黄色いベースカラーに赤で「齋(ジェー)」と書かれたのれんや札を多く目にしますが、これは菜食の証です。
菜食食品にはこの目印が付くので、食品を選ぶ際の参考になります。
期間中だけでなく、菜食品にはこのマークが付けられていることが多いので、スーパーマーケットで見つけることができますよ!
キンジェーの起源は19世紀。中国移民がタイ南部に持ち込んだ道教信仰と言われていますが、諸説あるようです。
しかし、それから長い年月を経て、今ではこの期間限定のグルメ目当てや健康のためなど、様々な理由でこのお祭りに参加する人が増えてきているように感じます。
また、最近は中国よりもタイやマレーシアなどの東南アジアの方が盛んに行われているそうですよ。
タラ―トノイでのキンジェー祭り
毎年タラ―トノイでは、キンジェーのお祭りが開催され、たくさんの菜食屋台が軒を連ねます。
中でも特に多くの人で賑わう場所が「チョーシューコン廟(Chow Sue Kong Shrine)」です。
チョーシューコン廟(Chow Sue Kong Shrine)の場所
ここで身を清め、祈りを捧げ、タンブン(徳を積むこと)をします。
タンブンをした人が受け取る飾りは、一つひとつ竿を使って天井にかけられます。
キンジェーにはいくつかのルールがあるそうで、その中のひとつに「白い服を着る」というルールがあります。
参拝をされている方のほとんどが見事に全身白い服をまとっています。
こちらのお寺の本堂へは、白い服を着た人しか入れなくなっていたりと、白い服に込められた思いの強さを感じます。
大きな黄色い蝋燭がたくさん置かれていたり、道教の神様が祀られていたり、キンジェーならではの装飾です。
また、舞台では夜に京劇を観ることができるそうですよ。
キンジェー名物「ピーナツキャンディー」
タラ―トノイのキンジェー祭りにきたら必ず手に入れたいのが、この期間限定で作られる「ピーナツキャンディー」です。
一番有名なお店は「ホン・シェン・コン(Hong Sieng Kong)」というカフェの目の前に屋台をかまえる、「トゥップタップラオペ」というお店です。
トゥップタップラオペの場所
大人気のため、常に列が絶えず、暑い中1時間程並ぶことも。
お店のある場所は風通しが悪く大変暑いので、こまめに水分補給をしたり、熱中症には気を付けてくださいね!
数量限定の「かみなりおこし」のような見た目のピーナツせんべいは午前中にはなくなってしまうので、要注意です。
ピーナツキャンディーが作られるまで
大量の白砂糖を高温で溶かします。
溶かした砂糖とピーナツを混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたキャンディーのもとを、台の上に置きます。
包丁と板を使って、織り交ぜていき叩きやすくします。
重たい木槌で何度も力いっぱい叩きます。
叩き広げては集めての繰り返し。
ピーナツの破片を中心に巻き込みながら棒状に形を整えて包丁で切ります。
4つずつ紙に包んでできあがり!
かなりの重労働で作られるピーナツキャンディーです。
列に並びながら見学していましたが、立っているだけでも暑い中、本当に大変なお仕事だと思います。
出来立ては、外がサクサクで中はほろほろ。本当に美味しいです。
2週間ほど日持ちするそうなのですが、出来立ての美味しさは本当に格別ですし、ピーナツキャンディーが作られるまでの技術を間近で見られるのはこの期間のタラ―トノイだけなので、ぜひ足を運んでみてください。
「トゥップタップラオペ」のピーナツキャンディはスタンダードなものだけですが、他にもいくつかのピーナツキャンディー屋台があり、黒ゴマ入りなどもあります。
また、ピーナツキャンディーはスーパーで袋入りも販売されています。(トゥップタップラオペのものではありません。)
袋入りのものは年中購入可能ですが、タラ―トノイで作られるピーナツキャンディーとは、やはり違いを感じます。
タラ―トノイ周辺のお店
キンジェー期間中、タラ―トノイの周辺を散策していると、普段はお肉入りの中華ちまきを販売しているお店でも、ベジタリアン食材のみで作られたちまきが販売されていました。
カレーパイが美味しい「Phu Curry Puff」でも、菜食メニュー限定販売となっていました。
カレーパイを目指していく方は、キンジェー期間を避けて来店してくださいね♪
Phu Curry Puff の場所
キンジェーまとめ
タラ―トノイのキンジェーのお祭り、どうでしたか?
タイ国内のキンジェーのお祭りで一番盛大なのはプーケットのお祭りだそうですが、バンコクのタラ―トノイでも、その雰囲気や美味しいグルメに出会えます。
出来立てのピーナツキャンディーは本当におすすめですが、ベジタリアンちまきや飲茶など、この期間にはたくさんのベジタリアンメニューがあちこちで食べられます。
キンジェーという菜食文化に触れつつ、ベジタリアンメニューで身体を清め、動物性食品を摂取する現代について、子供たちと一緒に考えてみる期間にするのもいいのかなと思います。
タラ―トノイは川沿いに位置していて、向こう岸にはお寺やアイコンサイアムなどがあります。
この桟橋からの眺めも、開放感があり素敵ですよ♪
キンジェー期間中も、タラ―トノイのカフェは営業しているので、カフェ巡りもしつつ、キンジェーのタラ―トノイにもぜひ足を運んでみてくださいね♪